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【漫画】町田くんの世界

とうとう5巻まで出たので「町田くんの世界」を一気読みです。

町田くんの世界は安藤ゆき先生による日本の漫画作品で『別冊マーガレット』(集英社)2015年4月号から連載中です。

  • 第19回文化庁メディア芸術祭ではマンガ部門の新人賞に選出
  • 第20回手塚治虫文化賞では本作における表現を評価されて作者が新生賞を受賞

機械に弱く、勉強ができるわけでもない、運動もできない、そして手先も不器用という町田くんの日常生活を描く、これまでの少女漫画とは一線を画す漫画作品となっています。

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登場人物紹介

町田 一(まちだ はじめ)

黒髪で眼鏡を掛けた、落ち着いた雰囲気の男子高校生。町田家の長男であり、第1巻の時点では4人の弟妹(ニコ・ミツオ・しおり・けーご)がいる。第2巻では新たな弟・六郎が誕生し、現在は5人の弟妹の面倒を見ている。
勉強も運動も苦手で要領もよくない、手先も不器用、家事もいまいちだが、人間が好きで、人類みな家族くらいの勢いで人を愛している。

猪原 奈々(いのはら なな)

本作のヒロイン。一のクラスメイト。負傷した一を手当てしたことがきっかけで、一と関わりを持つようになり、徐々に一に好意を抱くようになる。現在ではすっかり町田イズムに染められている。
両親は不仲で中学時代にクラスメイトから無視されたという過(そのため中高一貫の学校から転校してきたようだ)去があり、人間嫌いで、人との関わりを持とうとしていなかった。

栄(さかえ)

一のクラスメイト。教室での座席は一の隣。
噂好きで様々な情報を持っている。猪原さんと仲良くなり、一緒にお弁当を食べたりするようになる。

あらすじ

誰よりも人間が好きで、誰からも愛される高校生、町田くん。物静かでメガネをかけ、優等生だが勉強も運動もできない。でも彼の周りの人々は、彼を愛さずにいられない。彼の身の回りで起こることを中心に物語が進む。

一は、授業中に誤って怪我をしてしまい、手当てを受けるために保健室に向かう。そこで、授業をサボっていたクラスメイト・猪原奈々と出会う。不在の先生に代わって奈々が一を手当てするが、手当てが終わった後、奈々は「人が嫌い」と言い放ってその場を去ってしまう。その様子に引っ掛かりを覚えた一は、以降奈々のことを気にかけるようになる。街中でナンパについていく奈々を止め、奈々に「俺は猪原さんがクラスメイトで良かったと思うよ」という。奈々の方も、自分のことを気にかける一に次第に好意を寄せるようになる。
その後、一は幼少の頃に大好きで結婚して欲しいとプロポーズした先生と再会する。その日、先生は結婚写真の撮影の予約を入れていたが、婚活は上手くいかず、一緒に写真を撮影する相手がいないという状況だった。それを知った一は、先生を気遣って新郎役に名乗り出て、先生と一緒に写真を撮影する。
先生からは夏祭りの時に奈々が浴衣を着たのを「愛しいと思った」ことを「哀れんでいる」と言われてしまうが、「そうではなく愛しい」と反論する。そしてさらに先生に誕生日のプレゼントを渡すのであった。

感想

町田くん、ステキ…!主人公・町田一に魅了され、彼と一緒に彼の世界を楽しむ漫画です。

町田くんは外見上はイケメンではありませんが、中身は本物のイケメン、と言うよりジゴロです。
ぺろっと浴衣をきた猪原さんを見て「可愛い!ずっと見ていたいくらい!」と言ったりとか、彼氏と別れて泣いている女の子に缶のロイヤルミルティーを渡して、頭ぽんとかできないですよ。
(それだけじゃなく、かすかに痩せた年配の高校教師に「痩せたんですね、フェイスラインが全然違います」とかボールをぶつけてきた野球部員に「レギュラーおめでとう!」とかナチュラルに人を褒めていく)

またこの町田くんの天然ジゴロ、町田イズムは常に本音、だからこそ「なにマジになってんの、うぜえ」と言う気持ちも巻き起こしてしまう。でもそれすらも飲み込んで、本当に愛を捧げる町田くん…。

現実世界ではこんな高校生はいないと思う。息子を見ていても他者と関わることを避ける時代だもんね。
だからこそ、この町田くんの世界にとても癒されます。