Lord of War ロード・オブ・ウォー
映画「Lord of War ロード・オブ・ウォー」をみました〜。アマゾンプライムで。
2005年のアメリカ映画。副題「史上最強の武器商人と呼ばれた男」。複数の武器商人からのインタビューで構成されたフィクションに基づくノンフィクション。
キャスト紹介
- ユーリ・オルロフ:ニコラス・ケイジ(主人公、武器商人、「戦争の支配者」と呼ばれる)
- ヴィタリー・オルロフ:ジャレッド・レト(主人公の弟)
ジャック・バレンタイン:イーサン・ホーク(インターポールの捜査官) - エヴァ・フォンテーン・オルロフ:ブリジット・モイナハン(主人公の妻、元ミスアメリカ)
- アンドレイ・バプティスト Sr.:イーモン・ウォーカー(リベリア大統領)
- アンドレイ・バプティスト Jr.:サンミ・ロティビ(リベリア大統領の息子)
この映画にもジャレッド・レトが…。彼の薬物中毒の演技は本当に素晴らしいですね!体重の増減のしすぎで、痛風になっただけはある!!
ダラス・バイヤーズクラブの演技も絶賛されてましたよね。
あらすじ(ネタバレあります)
主人公ユーリ・オルロフは、ウクライナからユダヤ人を装ってアメリカに移民してきた4人家族の長男。家族と共にニューヨークのリトル・オデッサでレストラン経営を始めるが、客の入りはよくないのだった。父親はユダヤ教に傾倒し始め、カトリックの母親と対立するようになった。
家族関係は悪く、経済的にも苦しい…そんな中ユーリは偵察に出かけたレストランでマフィアの銃撃戦にあう。
初めて見る武器・銃の威力に魅了されたユーリ、彼は父親のユダヤ教を通じて武器商人の道を歩み始めるのだった。そして、弟ヴィタリーを相棒にし徐々に坂路を拡大していく。
ベルリンの兵器見本市では、有名な武器商人シメオン・ワイズから門前払いを受けるが、レバノンではアメリカ陸軍将校オリバー・サザンを賄賂で抱き込み、国内のマフィアだけではなく世界を相手に武器を売りさばくのであった。
ユーリには武器商人としての素質があり、弟と二人で破竹の勢いで販路を広げていく。しかしインターポール捜査官、ジャック・バレンタインに目を付けられてしまう。しかしユーリはギリギリ合法のラインでかわしていく。
天才的な武器商人ユーリは「4つの掟」を定めており、それを守ることによって様々な窮地を回避していく。
- 自分の商品では撃たれないこと。
- 常に支払いの確保をしておくこと。
- 自ら銃を持って顧客に加勢しないこと。
- 戦争をしないこと。特に、自分自身とは。
ところが二番の支払いの確保の時、南米で支払いにコカインを渡されてしまう。コカインは金になった。しかし弟のヴィタリーがコカインに溺れ、リハビリ施設へ入所せざるを得なくなる。
この時、ユーリは元ミス・アメリカのエヴァと出会い、交際を続け結婚し、息子をもうける。
エヴァとの生活は全てが虚構。武器商人であることを隠し、収入も偽り、破産寸前に追い込まれるのだった。
しかし、そんな時に東西の冷戦が終わりを告げる。
ユーリは祖国ウクライナで基地司令官をしている叔父のデミトリー・ヴォルコフ少将の元に向かい、兵器庫にあったAK-47やT-72、Mi-24ヘリなどを買取り、売捌き始める。
叔父のデミトリーは武器商人シメオン・ワイズの誘いを断り、ユーリがプレゼントした高級車に仕掛けられた爆弾で死んでしまう。
この死を目前で見てユーリはアフリカ諸国の紛争地帯を中心に武器を売りさばくようになる。
そしてリベリア大統領アンドレイ・バプティストとの取引が始まるのだった。
この取引は彼に莫大な利益を与え、妻エヴァについた嘘の年収を軽く超えてしまう。
武器商人を隠した生活でも、美しい妻、息子、両親、弟に囲まれてユーリの生活は一見すると何も問題がないように見えた。しかしこの生活も、捜査官ジャックが妻エヴァに接触したことにより、終わりを告げる。ユーリの武器商人であることを知ったエヴァはユーリのあとをつけ、武器倉庫を発見してしまうのだ。
妻を愛していたユーリは、武器取引から手を引く。しかし、そんな彼の元にリベリア大統領アンドレイ・バプティストが現れ、武器の取引を持ちかける。断りきれないユーリは、再び弟のヴィタリーを誘い、取引に応じてしまう…。
取引の最中にヴィタリーは死んだ。ヴィタリーはこの取引が終われば難民たちが殺されることを知り、取引中の武器を爆破しようと試みたためだ。ユーリ生き残り、なんとかアメリカに戻るが、身柄を拘束されてしまう。
弟は死に、妻も、息子も、両親も彼から去った。しかし武器商人として世界から必要とされているユーリは釈放され、また「戦争の支配者」として戻っていくのであった。
感想とか
ユーリが身柄を拘束されている時に、捜査官ジャックに「俺よりもすごい武器商人はアメリカや中国、ロシア、フランス、イギリスだ。奴らができない裏の取引を俺が補っているだけ。みろ、これからお前は昇進すると上司に告げられる、そして俺を釈放するように言われる。俺のことをこの国自身が必要としてるんだ」的なことをいうシーンがあります。
非常に胸にくるセリフです。ニコラス・ケイジの抑えたような抑揚がないような演技が秀逸です。
監督のアンドリュー・ニコルはこの映画を批判のためにとったわけではない、と言っています。
ちなみにこのユーリのモデルの一人と言われるビクトル・ボウトは、2008年にアメリカで逮捕され、2011年に殺人の共謀罪で有罪判決。2012年4月5日に連邦地裁にて禁錮25年の刑となりました。インターポールと裏取引があった、トップシークレットを知っているとかいろいろな噂が飛び交っていましたが、結局服役しています。ユーリの暮らしのように、全てが虚構だったのかもしれません。
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